Column

【Vol.1】芸能界に入るというのは


芸能界に憧れる、芸能界で活躍したいと思っている人は多い。実際に芸能界で活躍し名前の知れた役者になるのはほんの一部。ではその人達は皆同じ道を歩んでいるのか、といえばそれは違う。オーディションやスカウト、芸能界に入る人、養成所で役者やタレントの卵として腕を磨く人、芸能界に“つて”があり紹介で入る人。それぞれにメリットもあれば遠い道のりに思える時もある。役者として成功するにはその人その人に合ったプロセスを踏むことが大切だが、芸能界に入るというのは表側の輝いている部分だけではなく、人として磨き成長していくことが重要である。それによっていい人と出会い、着実に実績を積むことができるのである。


≪芸能界に入るためのプロセス≫

芸能界に入るには様々な方法がある。代表的なのがオーディション。毎年メディアでも大きく報道されているが有名どころといえばジュノンボーイや国民的美少女コンテストなどがある。メディアに出るというのはそれだけ注目を浴びるということなので、積極的に受けるべきだ。また芸能界に入るつもりはなくても、きっかけとして芸能界入りとなる場合がある。それが芸能事務所のスカウト。若いタレントや女優さんの中にもスカウトで、という人は多いが気を付けたほうが良いということもある。スカウトマンのフリをして女性に近づき、芸能界へ入るのにレッスン料がいると持ち掛け多額の金銭を要求するのである。或いは偽スカウトマンと街角で会話しその場でどこかへ連れていく、名刺を渡さないなど言動に怪しい時など。スカウトマンに声を掛けられたら決してすぐには返事せず、「家族に相談したいので」と即答は避けるようにしよう。その後家族から直接連絡を入れてもらうなどして、怪しくない事務所だと確認してから動くようにすればいいだろう。また俳優を育てる養成所というのもある。養成するといっても必ず芸能事務所に入れるという保証があるわけではない。あくまでも役者としての基礎から学び、ほかの人と切磋琢磨しながら芸能事務所に入るためのノウハウを学ぶところだ。それでも基礎は出来上がっているのでしっかり自己アピールが出来、魅力ある人材になれば行きたい芸能事務所の目に留まることも。いずれの形で芸能界を目指すとしても、やはりお金を稼ぎ役者として生きていくうえでのプロセスはきちんと踏むべきだろう。



【Vol.2】芸能界に入りたい~自分のやりたいことは何か~


自分は役者である、と名乗るために明確なスキルというのは無く、バイトしながら二足のわらじで頑張る無名の人も多い。そう考えると名の知れた役者というのはほんの一握りで、ほとんどは見たことはあるが名前は知らないという芸能人が大半。特徴やキャラに個性がある人は芸能界内で声がかかることは多くなる。そのためには芸能界に入ってどんな仕事がしたいのか、そこをまず明確にしていく必要がある。ただタレントといっても様々な能力に特化した人がメディアを飾る。自分の得意分野を生かした個性で生きていけるのは恵まれてはいるだろうが、それが本当にやりたいことだったのかと聞かれれば、悩むところだろう。芸能界に入りたい、という漠然とした夢ではなく、目標とする人・目指す位置を見据えて行動を起こすことが大切である。


≪目指したい場所が見つかったら≫

芸能界でやりたいことが見えて、こうなりたいという目指す場所が見つかれば、考えられるのはオーディションか芸能事務所探しとなる。オーディションは原石となる持ち味を見出され始めてメディアに出ることが出来るため狭き門となる。オーディションを受けることは自分を向上させるために大切だが、≪芸能界≫とパイプを結ぶのは芸能事務所に入るのが賢明だ。事務所に入ると簡単に言っても大手の芸能事務所はオーディションもある。やはりそこでも漠然とした夢を語るのではなく、自分をしっかりアピールし、何がしたいのか、どうなりたいのか、目標は、等すべて自分の言葉で伝えられないといけない。モジモジしているのは事務所としては使えないと判断されるので、気を付けたいところだ。


≪事務所選びで必要なポイント≫

芸能界で仕事をしていこうと思えば、沢山の俳優・タレントを持つ事務所が良いと思われるが、一番理想なのは自分に合った芸能事務所だ。自分に合った、とはどういうことなのか。やはり芸能界に入るのだから有名になりたいのも山々だろう。しかし自分がやりたいことに、その事務所は強いのかということがある。それが自分に合っている事務所かどうかということになる。ひと口にはくくれない程芸能事務所には得手不得手がある。ドラマで活躍する俳優が多く所属する事務所があれば、バラエティに強いタレントさんが多くいる事務所、モデルが所属する事務所など。自分が俳優・女優志望ならドラマや映画に多く出演させている事務所が理想ではあるし、目標としている人がいる事務所が自分のやりたいことと合っていると判断したなら、そこに焦点を絞ってもいいだろう。やりたいことは決まっているが、具体的にどこの事務所が良いかわからない場合、最近のドラマや映画で活躍している事務所はタレントが不足していることもありねらい目ともいえる。芸能界で生きていこうと考えているなら、TVドラマや映画でキャスティングされている俳優や女優を見て動向をチェックすることが大事である。



【Vol.3】オーディションは自分をアピールすることから


オーディションは芸能界に入りたい人にとって最初の登竜門となる。そこから自分の人生が変わるといっても過言ではない。それはオーディションを開催する事務所にとっても同じ。事務所もボランティアでオーディションに来る人の夢を実現させるのが目的ではなく、タレントとして活躍してくれる人材を発掘するためにオーディションを行うのだ。では、オーディションで求められていることとは何か?それはこの人を使いたい、この人をTVや舞台に立たせたいと思わせるものを持っているかどうか。ただ芸能事務所も完成された人を求めているのではなく、育てていく価値があるかどうかを見るのだ。初めて芸能事務所のオーディションを受けて完璧な人というより10代なら経験の浅さからくる初々しさと度胸の有る人を見、20代以降であれば積み重ねてきた経験も含め人間性も見られることになる。ここでいう経験とは演劇のスキルはもとより、現在までの職種・バイトの業種なども含まれる。それまでの人生で培われたものがタレントとして糧になることがあるからだ。自分をアピールするうえでどう生きてきたかを見てもらうのもオーディションでは大切なことである。


≪オーディション審査員の目に留まる≫

基本的なオーディションの流れは書類審査からスタートする。実際に会ったことのない人を履歴書で判断するためオーディション審査員の経験と人材を見極める目は非常に鋭い。オーディションの審査員は何白何千と書類を見てきているため、誰もが書きそうなありきたりな内容を書いたところで落とされてしまう。詳しいプロフィールの書き方などは次回に記載するが、自分のアピールポイントを自ら把握し、言葉に表すことが大事だ。自分は何に長け、何ができるのかをまずは書類で訴え、審査員の目に留まるようにしなければならない。


≪オーディション対策に必要なもの≫

オーディション対策に何が必要なのか。オーディションと一言で言っても事務所のオーディションもあれば映画もある。事務所のオーディションでは芸能界に入りどんなタレントになりたいのか、やりたいこと、できることが自分の中ではっきりしていること。映画は登場人物の年齢と実年齢が大いに関係してくるが、脚本家や監督が思う以上の登場人物になれるか。さらには自分がどんな役者なのかを演者として売り込まなくてはいけない。いずれにしても未来へのビジョンが明確であることが大前提である。さらに映画のオーディションでは演技が問われる。10代は場慣れしていても初々しさが残るのも有りだが20代を過ぎると演技の経験が必要になる。方法としては演技ワークショップに入校する基礎をしっかり固めて、人間的にも自分の幅を広げた人材になることが求められる。オーディションでは自分の弱い部分苦手部分も含め、物怖じせずしっかりとした受け答えで挑むことが大切だ。やはり仕事として受けるからには相当な覚悟も必要になってくる。



【Vol.4】オーディション~書類審査は自己アピールの第一歩~


書類審査から始まる芸能事務所のオーディション。書類のみで選考から外される人が大半を占める中で、まずは残らなければ意味がない。そこで今回は書類審査で気を付けるべきポイントを記載しようと思う。芸能事務所なのでまず一番にチェックされるのは写真。各事務所でこういった写真をと指示されているのでその通りに提出するのが基本だが、写真映えばかり気にして本人とまるで違うような写真はもちろんタブー。出来れば写真館かカメラマンに撮ってもらうのがいいだろう。自分の魅力を引き出された写真で事務所の目を引き、そこから書類の内容に進む。書き加えておくと、書類審査なので誤字脱字はもちろんあってはならないので、送付する前に再三のチェックが望まれる。そして書類の中で惹きつける部分があるとすれば先に述べた写真と、自己PRや志望動機だ。よくあるのが意気込みをどうにか言葉で表したいということから「頑張ります」や「素敵な女優さんに」「いい役者さんに」と書くこと。恐らく事務所側は何十何百とそういう言葉を目にしているだろうから、埋もれてしまうのが関の山。理想なのは自分が学校で社会で頑張ってきたこと、今頑張っていること、これから目指すことを具体的に記載することだ。書類で自分のことを知ってもらいたい、しっかりアピールして会ってみたいと事務所側に思ってもらえるような書類作成が良い。さて芸能事務所の応募書類は記入する欄が沢山あるかと思う。芸能界に入るというのは一般企業に入社するのとは違い、生活全般に関係してくるものなので応募書類には正確に事細かく書くのが基本となっているからだ。特に未成年は保護者の同意も必要で、何かあれば保護者と連携を取ることになるので、家族の詳細も記載する。バイトや一般の職業と一線を画しているのは、家族内にも少なからず影響がある。それだけの覚悟も必要ということでもある。


<<会いたかった人に会えたぐらいの人材に>>

書類審査を通過すれば次は面接となる。中にはカメラテストを行う事務所もあるので注意事項はしっかり聞こう。また時間には非常に厳しい世界である。それは社会に出ても当然といえば当然だが、遅刻することが無いよう早めに行動し時間厳守を徹底しなければならない。面接当日は審査員と面と向かって自分を売り込むわけだが、そこで怖気づいていては何もならない。人前でもはきはきと受け答えできるよう事前に練習を重ねておくべき。書類ではしっかり書き上げていても人前で発揮できなければ芸能界で生きていくのは難しい。応募書類がかすんでしまうぐらい自己PRし、歌や芝居、自分が得意としていることが出せるよう、日頃から心がけよう。応募書類の選考で通るのも大手の事務所になればかなりの人数になる。その中でも会ってみたいと思われるように、面接では会ってよかったと言われるような逸材に。それが事務所からもしっかりバックアップされ芸能界で生きていけるタレントとしてのステップアップの始まりだ。



【Vol.5】芝居が好きか役者が好きか


今TVや映画を飾る役者はたくさんいる。多くは芝居好きだ。確かに芝居が好きでないと役者は出来ないものだが、一歩踏み込んで役者を仕事として好きという人が今現在どれぐらいいるのか。ただ単に芝居が好きなだけだと当たって砕けろというぐらいオーディションを受け続け、自分のやりたい芝居ばかり強調しかねない。「仕事」として受け入れるのは逆に人から「この人なら役者の仕事をやりきってくれる」と思われているかどうかにかかってくる。仕事として役者をしていく中で自分に合わない役もあるだろう。だが、「仕事」として受ける以上はやりきらないといけない。そして大人としての所作も必要。常識や教養がつかないまま甘やかされて芸能界に居続けることは難しい。特に役者として食べていきたいなら自分自身を磨き成長していかなければ、誰も使ってくれなくなる。芝居が好き以上に役者が好き、になれば役者として生きる自分を大きくしていける。ぜひ役者を目指す人には「役者が好き」になってもらいたい。


<<社会人として心構え>>

芸能界に生きる人の中には本当に社会人なのか、と思う人もいる。少し一般社会とは違うように映ってしまうこともあるが、基本的に社会人としてのマナーは大事だ。社会人として役者として芸能界で生きていくのは演技以上に大切なことがある。やはり仕事として請け負う心構え、覚悟があるかどうか。いい加減では仕事はさせてもらえないし、自分の覚悟がないばかりに目指すところがどんどん遠くなるばかりだろう。しかし役者の世界は一般社会よりも自分というものを持ち、目標を実現させる場所が用意されている。そこに辿りつくまでにひたすら努力を重ねるのだ。


<<役者を仕事にしていく>>

役者を仕事にしていく、というのはお金をもらうということ。自分の芝居のうまさだけではなく、例えば目上の人への礼儀。番宣のための他番組や地方への営業。全て人に見られていることを意識しなければいけない。役者を仕事として成り立たせるというのは相手がいて初めて叶うことだ。役者としても一人の人間としても認められなければ仕事は来ない。自分ならこの役はこんな風に演じられると自己PRを続けなければ声はかからない。一般企業に勤める以上に厳しい世界だが、それ以上にやりがいがある。そして成長すればオファーが来る。本当に社会人として役者として、がむしゃらにこの世界で生きていきたい人をTV業界も映画業界も求めているのである。